夢野久作著・「死後の恋」

「死後の恋」・夢野久作著(現代教養文庫)
目次
 人の顔・死後の恋・鉄槌・斜坑・幽霊と推進器・キチガイ地獄・挿絵の奇蹟・瓶詰の地獄
 久作論(唐十郎)・年譜(中島河太郎)


チャカポコ、チャカポコ、チャカポコ、チャカポコ、チャカポコ、チャカポコ………
8月に「ドグラ・マグラ」を読んでいたのだが、なんだか面倒になってよした。面倒になったのがチャカポコ、チャカポコ…のあたりで。だからチャカポコ、チャカポコ…当分、久作のは読むまいと思っていたのだが…。掃除していたら出てきたのでチャカポコ、チャカポコ…恐る恐る、読んでみた。
チャカポコ、チャカポコ…

どうしても文章になじめなかった。(闇の声)ハハハハハ…それはだねェ…。アンタの理解力が不足しているからだよゥー。久作のせいじゃないよオオオ…オオオ…。…ま・た・ねエエエ…。フッフッフッ…。…こういう会話文が特に。擬音が散ばっていたりで、正統派「文章読本」流に言えば悪文というものだと思う。だが、ムンクの「叫び」の声みたいで不気味なのだ。謎解きの探偵小説というより、例えば知らないうちに殺人をしてしまう幻想怪奇小説である。奇妙な文章がいい味をだしているのも事実だけれど。やっぱり異端な作家である。

…ところで、これを読んでいる方に告白するのだが…。
実は私は殺人の経験がある。一人ぐらいいるでしょう?殺したいと思う奴が。名前は伏せるが会社の○△課長。こいつは許せなかった。
奴は皆が帰った後、1時間は残業するのが趣味なのだ。
そこで私は背後から金づちで一撃!簡単だった。

あっ!と思って起きたら夢だった。その日もひどくけなされて、家に帰ってからやけ酒、飲
んで寝たのだ。だが、手に血のついた金づちを持っているではないか!
まさか…。驚いて飛び上がったら夢だったか。よかった。
時計を見れば…。遅刻だぁ~。会社に着けば皆が集まっている。

ええ!○△課長が心臓発作で今朝、亡くなった!まさか!
目が覚めた。遅刻だぁ~。
今度はホントウに首になちゃうよぉ~ 課長!許してぇ~…


例えは悪いけど、久作の作品は夢の中で夢を見ているような塩梅で、それでいて現実とつながっている。夢(あるいは空想)と現実が交錯している。現実に人を殺せば罪である。夢や空想で人を殺しても罪にならない。普通の人は、はっきり区分している。久作の登場人物ははっきりしないのである。現実と夢が微妙に重なっているのだ。空想癖の強い、思い込みの激しい、精神を病んでいる人物が多い。それに、奇妙なトリックが仕掛けられているのだ。最後はすべて闇の中に消えていくのである。

「人の顔」:母親の浮気を見た子どもが、父親と散歩中に話してしまう小品。幻想的に書かれている。
小さい子どもは解らないからこわいのだ。
「瓶詰の地獄」:集中、一番良かったもの。無人島に漂着した兄妹。いつしか夫婦に…。3本の瓶に思いを書いた手紙をいれながす。手紙の順序が逆さになっている。



 











ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック